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結成総会の開催がきっかけで、6月25日の信濃毎日新聞で、私達の取り組みが記事になりました。
記事の全文は以下のサイトからご覧頂けます。

http://www.shinmai.co.jp/news/20050525/mm050525sha25022.htm

〔戦場体験放映保存の会結成総会報告 開催日:2005年5月14日(土) 会場:渋谷勤労福祉会館〕
一. 開会宣言
二. 議長選出:岩淵強氏(16歳で志願兵として兵役経験。戦後、地方自治の現場から長年平和運動に関わる)
三. 準備委員長挨拶
    および経過報告
準備委員会委員長鵜野義嗣氏:「世論力テレビ」局の本部執行役員会会長
 
四. 来賓紹介
    および挨拶
朝風の会会長:谷田川 和夫氏
朝風の会ともうします。
いまから20年程前、朝日新聞が戦争体験を全国に広く募集したところ、大変ユニークな投稿文をしてくださった方達、約170〜80人を全部組織にしてみたらどうだ?という朝日新聞社の方の肝いりで作られたので「朝風の会」となった訳です。現在会員は約100名。だんだん健康状態がよくなくなる方が多かった中で、とにかく今続けています。
 ところで、今日私は、この映像「保存の会」の準備に携わっている方がどういう方なのか是非一度顔が見たいと思ったのです。なぜかと言いますと、皆若い方ばかりでいつもお仕事なさっているようなので、若い方達が何故こういう運動の先頭に立つのか?私の会は、私は77ですけど一番若い方の人間です。実際に戦場で戦った、シベリアに抑留された方達は70代の後半から80代、90代になっている方ばかりの会です。そんな中で若い方がこの映像を保存するという運動を通して平和を作っていくという活動に対して、大変感心をもって参りました。
 私たちも同じように戦場体験を保存する会をやっているわけですが、手法としては全く古色蒼然たる手法です。原稿を集め、それを機関紙に印刷して、郵送するというそういった運動をしているのですけど、これからはそういう方法では限界を日頃感じております。
映像によって保存する、インターネットで発信する。一体こういう運動が、どのように向かっていくか大変関心があります。関心があると人事のように言っているのではなくて共に歩んでいこうと思います。
 たまたま戦後60年、ひとつの節目です。これからの一年はこの「戦場体験放映保存の会」の歩みと共に、新たな戦後の一年目60年プラス一年目の運動が、ここから起こると良いと思います。その最初の年の発会の席に立ち会えたことを大変ありがたく感謝しています。共に頑張っていきましょう。ありがとうございました

不戦兵士・市民の会、証言者:谷口末廣氏
 私もこの会の存在、運動を知ったのはの今年になってから。それまで、「不戦兵士の会」に参加していました。だんだん年をとって、兵士はこの世を去っていった。永続的に活動するために若い人を入れて、「不戦兵士・市民の会」に改めましたが中々集まりが容易ではありません。
 ところが、会のある会員から映像を残して伝える会があると聞いた。体験談を取らせてください、という話だった。若い人が一生懸命なのに感動した。
ご承知のように、私が今関心があるのは伝える事だけではない。今日本は危機に遭遇している。日本の21世紀、国民の姿は、世界から「平和を愛する国」といわれる国を創るか、そうでなくてかつての300万人、400万人を殺した、あるいは国民や全世界をあわせれば、2000万、3000万を殺しあった戦争時代に帰るかという、大きな憲法改正という節目を向かえている。だんだん改憲論は多くなって護憲論は少なくなっている。これは再び繰り返しては駄目。余命いくばくもない私たちがいくらがんばっても駄目。やはり、若い人たちの力が必要。この会のあり方にもっともふさわしい。
一緒に、一緒に頑張っていこう。日本を再び過ちの日本にさせたくない・・。余命は少ないんでありますが・・・、命の限りがんばりたいと・・・。皆さんと手を取り合ってがんばっていこうと。
どうも、今日の総会、おめでとうございました。

証言者:井ノ口金一郎氏
大田区に住んでいる井口と申します。4年ほど中国に行ってきました。84歳です。4月初旬に半日ほど取材してもらい、ありがとうございました。戦争を一口でいうと、大量殺人、大量破壊、そして人間の平常心をも狂わせてしまう。これが戦争です。

戦争を語り継ぐメーリングリスト・証言者:多田清氏
 初めてお目にかかります。兵隊でいきますと、昭和8年兵。92歳。
先ほども内々で話しがあったが満州の兵隊で4年。帰ってきて半年しますと今度は麻布3連隊というところで召集になりました。上海の海軍の陸戦隊が危ないと、麻布3連隊から103連隊に名を変え上海の敵前上陸。そこで、上海で終わるかと思ったら蘇州。そして、南京〜武漢三鎮と奥地へ奥地と向かう。私たち下級の兵士はどこに向かうか分からない。結果的にそれも4年間勤めしまいて、非常に仲間の戦死者はたくさんでましたが、おかげさまで私はアメーバ赤痢という病気にかかって、薬がなくて、リバノールという薬だけでアメーバ赤痢が治るのに、奇跡の生還でありました。それまでは勝った、勝ったという状態でした。
 その辺まではよかったが、半年するとまた渋谷の池尻に召集。今度は自動車隊として南方に行き事になりました。ベトナム、ハイフォン、そしてサイゴン敵前上陸。またここでドンパチして戦死者が出るかと思ったら、フランスが手を出してまっていると平和進駐でうまくベトナムは上陸できた。サイゴンまで南下してフランス兵と仲良くしていたんですが、なんかおかしいと思ったのですが、下級の兵隊にはよく分かりませんで、「フランスの兵隊をまとめて小学校の中にとじこめろ、抵抗したら撃ってもよろしい」兵隊を収容しました。何がなんだか分からなかったが、後で聞いたら英米に対して真珠湾を攻撃して戦闘状態にはいった。二日もあとになって私たちは分かった。
  今度は小さな船にのってマレーに上陸して、今度はフランスの兵隊と違ってイギリスの兵隊です。上陸で今度は犠牲者もでましたが。運良くシンガポールまで前進できました。この辺で終わるかなと思ったら1年たったらまた、ジャマイに行け、スラバヤに行け、ボルネオ、パラオに行け、ニューギニアに行け。とうとう一番先端のマダンという所に向かい、無事パラオという所に着いて、だいぶ旗色が悪くなって、山本五十六という偉い人が亡くなられて。そのころから戦死者の遺骨がたくさんパラオに参りまして、戦死者の遺骨2000柱を内地に持って帰った。
さて、またニューギニアに出発ということになったんですが、船が出ない。古い兵隊だから、おまえは内地の防衛に努めろということで、軍隊を除隊した。そして、今度は東京大空襲にあった。まずまずこうやって皆さんの前でご報告できるのは運がよかった。

メッセージ:粕谷進氏(日本大学経済学部教授・憲法、平和論の専門家)
戦場体験の歴史の事実を刻印する事業にとりくんでいるこの会のみなさんに満腔の敬意を表します。
みなさんが、この事業の重要性を誰よりも自覚している事はいうまでもありませんが、実際にもこの地味で困難な事業を、そして既存のマスコミがやろうとしなかったか、やれなかったこの事業を、いま本会のみなさんがボランティア活動として取り組んでいるからです。
それにしても、戦場体験を伝えられる人は、もはや僅かしかいないでしょう。
ですから、ことは急がれます。緊急を要します。それだけにこの事業の成果は、我が国にとって、かけがえのない宝になるのです。
可能な限りの成果をあげ、それを国内はもちろん、国外の諸所にも発信しましょう。
二〇〇五年五月十四日
                      日本大学教授   粕谷 進

メッセージ:寺嶋秀夫氏(大田区)
私も戦中派の人間です。あの苦しみは決して忘れ去る事は出来ません。永く保存して二度とあの悪い時代にならないよう頑張りましょう。
二〇〇五年五月十四日



▲谷田川氏(朝風の会)




▲谷口氏(不戦兵士・市民の会)






▲多田氏(戦争を語り継ぐML)
五. 議事
  T 活動計画案  私たちは、インターネットテレビ局「無党派の声」の活動の展開から、より広範な人々の参加を目指して、昨年一〇月に「世論力テレビ」として再スタート。その中でとりわけ大きな反響がよせられた「戦場体験放映保存運動」に主軸を置く活動に発展してきました。
戦後六〇年の節目に当たり、各界でこれについての検証や企画が展開される趨勢にありますが、これを戦場体験に特化するもの、ライブラリー化により国民的な体験の蓄積と共有を目指す運動は私たちしかありません。公的機関、マスコミ等は動機、採算の視点から踏み込まないからです。
私たちは目下、全員ボランティアですが、そのゆえにこそ、この運動を進めることができるのです。既に「百万の声」nl七〇で発表したように独自に一定の基礎資料を把握しています。
この半年の活動の中で、私たちが肌身に感じたのは戦場体験経験者、若い世代からの強い関心です。とりわけ戦場体験者の皆様の、辛い気持ちに鞭打ってもそれ以上に遺さねばと願う使命感には胸を打たれます。父の、祖父の話を聞かずに終わったという後悔にもしばしば出会いました。また私たちより先行して個々にその活動を進めておられる方々が多いのも知りました。私たちはこの埋もれた国民的関心を下支えして、大きな運動に拡げ次代に引き継いでいきたいと決意します。
私たちには、四〇年余続けてきた世論運動の蓄積があります。国民投票法制度の導入運動、首相官邸への十円玉運動など、それなりの成果や理解者の繋がりも有ります。
ここで、正式の「戦場体験放映保存の会」(以下保存会)の総会を開き、方針と体制を確立する決断をしました。
私たちは元より微力ですが、この運動は「誰かがやらなければならない運動」として広い共感に支えられると確信します。そして、戦場体験者の高齢化から急がなければなりません。どうか、この総会を成功させ、小さな決意が大きな遺産への第一歩となるようご理解とご支援をお願い致します。


▲活動計画・方針報告
  @ 活動方針

一、私達はこの運動を「無色・無償・無名」の原則で遂行します。
   無色:いかなる政治的、宗教的等の立場にとらわれず、誰をも受け入れ、
       どのような立場の支配も受けません。
   無償:ボランティア活動を基本とし、報酬を求めません。
   無名:戦場体験者の圧倒的多数は下級兵士です。その声を大切にします。

二、当面、15万人の映像化を目標にします。
   私たちの推定ではご存命の戦場体験者は55万人程度と見ており、 そのうち15万人の
   
映像化は可能であろうと考えています。

三、このため保存会は、全国に可能な限り多数の「ステーション」を設けます。
  ステーション活動を支援するために全国総本部を設置し事務局機能を果たします。

   ステーションは、戦場体験者の発掘、さらにビデオの自主取材にあたる地域の重要拠点です。
   ステーションは1人でも、グループでも問いません。目下、300のステーションが活動しています。

四、お届け頂いたビデオは取材者のクレジットを明確にして放映し、版権は
   取材者に帰属します。
   完全保存版としてビデオ・ライブラリー化した作品についても同様です。


五、この運動を広げるため、「世論力テレビ」を中心にインターネットを最大に活用します。
   「世論力テレビ」の視聴者一日8,000は、戦場体験者の発掘・取材活動の推進力となります。
    インターネットの視聴者とステーション活動との相乗的な活性化のため
    「戦場ネット」という ネットワークを作ります。

六、また「百万の声」との連携、チラシの配布、口コミによる伝播を重視します。
   制作したビデオを知人友人に見てもらう運動を展開します。
    このビデオを見る集いは数人から数百人規模のものまで、ステーションを中心に
    全国各地で開催を進めます。



▲質疑・応答の場面

【活動方針についての質疑応答】
●15万人の映像化を目標とするという事ですが、どうやって実現していくか具体的な戦略を詳しく教えて欲しい。
●300のステーションが活動しているという事ですが、資料等見せて頂くことは可能でしょうか。


返答:
15万の映像化と言うことは単に数字を積み上げるのではなく、ある意味を込めています。それは、戦場体験を映像として記録し、後世に遺していこう、国民の遺産として引き継いでいこうという運動が、国民の世論運動として結実することを目指しているのです。私達の個別の取材の積み上げではなく、日本各地で身の周りの戦場体験を持たれる方のお話を各人が記録していこうというという運動の姿を作りたい。15万はそういう数字です。
その実現の為にはここにいる皆様方の力が必要です。ここに集った私達がそれぞれの立場、それぞれの地域で運動の核となることが出来れば、この映像化は出来る者と確信しています。各地点での運動の起点になるのが先ほど申し上げたステーションです。この地域の重要起点を増やしていくことに注力したいと思っています。また老人ホーム、戦友会、地域の学習会などで、すでに戦場体験を記録する運動に取り組まれている方々が、個人も団体も沢山いらっしゃいます。この方達と連携を図りつつ、そこでとられたビデオをいかに流通させていくかが事務局に求められている機能だと思います。
細木さんのお尋ねのステーションの資料と言う内容が何かご確認をしたいのですが、戦場ネットを作ると申し上げました。この戦場ネットはインターネットやメール、FAX、はがきなどを組み合わせて全国のステーションの活動についての情報提供を行う、不特定多数にむけた連絡網の様なものです。全国各地のステーションの活動を公開することで、様々な人がその地域のステーション活動に参加できる仕組みを作りたいと思っております。

●体験は語ろうと思えばどのようにでも語れます。その辺の真偽の検証や判断はどのようにされるのでしょうか。


返答;体験者の方にお話を伺う際には問わず語りで思うがままにお話をして頂いております。ライブラリー化する際にはありのままの手を加えない形で保存をしたいと思っています。インターネットで放映する際には15〜20分に編集させて頂いております。個々の事実について「事実であるかないか」の検証はいたしません。ただ編集する際の大きな方針については事実に特化し、そこで加えられる論評や思いは大切にしながらも、戦場で何が起こったのか、戦場はどういうものなのか、そこでどういう体験がなされたのかという事実を何よりも重要視したいと思っています。
その上で、15万の映像化は個人の体験の蓄積ではありますが、その規模になりますと、全ての戦場を俯瞰するような、個々の体験を相対化するものになると思います。色々な証言や色々なとらえ方があると思いますし、個々の真偽の判断は難しいですが、全国的に取材し、全戦場を網羅し包括する形で保存することが出来れば、個々の証言についてそれぞれの事実がどうかと言うことで証言の価値が左右される事は無くなるのではないかと考えています。

●今「自虐史観」という形で、戦争体験の真実を語ることをむしろ隠してしまうような社会にあるものですから、過去の戦争を賛美する様な体験も語られない訳では無いかなと考えているからです。もう一つ、事実と言われたけれども、戦争体験を語られる方の中には自分の思いを伝えたい、今の社会を、過去の戦争をどう思っているかという思いが強く語られるので、それも編集の中に生かして頂きたいと思います。

中田;これはこの運動をされる方が皆悩まれる事だと思います。私達も日々煩悶しながら、相談しながらやっているのが実情です。多くの方からご指導頂きながら進めていければと思っていますので、よろしくお願い致します。

戦争体験は実にその言語に絶する内部的に複雑な問題があります。そういう事を体験として果たして本当に語れるかどうだろうか、ということが私も注視する所でありますけれども、そういう点も頭に入れていただきたいと思います。

応答;ありがとうございます。私たちのような戦場を知らない人間が、そういう戦場体験をされた方にお話をお伺いするという事は、お答えとしてよりは私なりの感想を述べさせていただきたいと思います。やはり中途半端な価値判断、浅薄な想像を許さない、力をもって私たちに迫ってくると思っております。一つ一つの出来事が私たちの理解、想像を超えるお話をしていただいて、それを聞くにつけて、これは私たちだけで独占といいますか、私たちだけが聞くだけで納めていてはいけないと、より多くの人に是非知っていただき、そういう思いを、そういう事実があったということを是非皆様に伝えていきたいというふうに、日々痛感しています。これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

●「戦場体験」という「戦場」なんですが、実際の戦争の体験という事になりますと、銃後であったいわゆる女性の声というものが反映されるのではないのかなというふうに感じております。東京大空襲ですとか、そういったものは残さなくて良いのかという気持ちがあります。題名の主旨から外れてしまうのではないのかと不安になってしまうのですが、どういったふうに考えていらっしゃるのかを教えて頂きたけないでしょうか。

応答;私どもがその「戦場体験」というものに軸足をおいて、語り継ぎ、保存運動として、映像として放映しようとやっていくには、当初色々な議論がございました。やはり戦争という中では確かに銃後でその体制を組織されたという事もございますし、内地で空襲にあわれたといっても、それだって内地にとってみれば戦場だと言えると思います。ただ、それを消して残さなくて良いという事は全く考えておりません。けれども、私達保存の会として「戦争体験」ではなくて「戦場体験」なのかと申しますには、やはり先程おっしゃられたように、この戦場体験された方の証言というのは本当に、今やらなければいけない火急の、語り継ぐチャンスだと思っております
。時間的な問題等ございまして、私たちが是非そういう運動で、戦場の体験というもの残すことが出来ればと思っています。
もう一つは、やはり戦場という事で考えますと、戦場というのは簡単に誰が被害者で誰が加害者かという判断が出来ない。誰もが被害者として、そして誰もが加害者として戦場に行かざるを得なかったという場所が戦場だと思っております。やはり、だからこそ、単純に、誰が悪いとか、なにが悪かったということではなくて本当に人間が人間としてあることが難しいという、いやおうなしに戦場に連れて行かれてしまってそういう体験を持たざるを得なかった方の声というのはもう、僅かしか残っていないものだと思っております。
私どもとしてはその時間的な問題と戦場という場所がそういう場所だという認識から、この保存会として戦場体験に軸をおいて保存活動をしていきたいと考えている次第です。

●実際に体験したことを言っても、今の体制から言うと、守秘義務の徹底を。
応答;話しづらい事も語って頂いていてありがたいと思います。日本人として、大変ありがたいと思っています。インターネットでお話しするときにはお話しされた方のご意向を全面的に反映させて頂いております。これは公開して欲しくないという事がございましたら、カットさせて頂きますし、映像としても撮ってはしまったけど映像として残して欲しくないという事がありましたら、最大限ご意向に沿うようにやっています。

●例えば従軍看護婦の方々、戦場でやっているわけです。戦場体験があって、ただそれは国際赤十字の観点からある面では守られ、ある面では違反を目撃しているし。そういう女性の声も入れて頂いて、単に一兵士の声、男性だ、男性だ、だけではなく、そういう形もひろがっていくんじゃないかと思います。

応答;兵士ではないにしろ戦場を体験された方、現地の方がいらっしゃったり、女性の方がいらっしゃったり、子供の方もいらっしゃったりしていると思いますので、そういう方の体験も後世に残すことを保存会として頑張りたいと思います。

  A 財政方針 一、基本的に賛助会費とカンパで賄います。
   当初、一万人の呼びかけ人、一人千円の賛助会費で最低の制作・放映費を
   賄う計画を立てました。「百万の声」の会員の方々をはじめとした多くの皆様に、
   ご賛同・ご紹介を頂きありがたい事です。しかし、未知の方々の間になかなか
   進捗しません。この方針は変えませんが、当面は全員の自己負担でやり抜きます。

二、証言集のビデオ・DVDの販売を開始致します。通信販売も行います。

三、篤志のカンパはお受けすることにしました。
   趣旨に賛同して頂くCMもあればお受けします。

四、趣旨に適った各種民間助成団体の公募事業には積極的に応募致します

 

【財政方針についての質疑応答】
●会計報告は公開・非公開どちらにするのか?
 当面は全員の自己負担ということですが、記録だけは残しておいてはどうですか?


応答;自己負担といった場合具体的にはビデオテープ代、交通費というものがあたるわけですが、レシート、記録は残しています。
会計報告ですが、この後の組織方針でふれていますが、現状任意団体として活動を計画しています。あるタイミングで法人化を視野にいれております。法人化になれば会計報告の義務が生じるので公開したいと思っております。ただ、現状としまして公開するかどうかは検討中。皆さんのカンパ、賛助会費で成り立つ会ですので、皆さんのお問い合わせがあればお答えしていこうと思っております。

  B 組織方針

一、総会で規約を承認します。

二、総会で保存会の責任役員構成を次のように決定します。
   代表      
   副代表
   全国総本部長
   事務局長
   事務局次長
   執行役員
   常任理事
   会計幹事
   顧問
   注 :執行役員会・会長は保存会副会長及び世論力テレビ編成局長を兼ねます。
     :副代表のうち一名は常任理事会議長とします。
     :「百万の声」会員、ステーション責任者は総て常任理事とします。

三、保存会は任意団体として発足しますが、近い将来の法人団体化を検討します。

 
  U 規約 一、本会を戦場体験放映保存の会(保存会)と呼ぶ。

二、本会は第二次大戦で戦場体験を持つ方々の映像を取材、放映、保存し、
   この悲惨な体験の教訓を次代に伝えることを目的とする。

三、本会はこの趣旨に賛同する総ての人々を以て構成し、
   「無色・無償・無名」の原則で活動する。
    呼びかけ人のお名前はインターネットで公開(匿名可)するものとする。

四、本会の事務所を東京都渋谷区神山町十七‐一に置く。

五、本会の財政は賛助会費、カンパ、寄付等によって賄う。

六、本会に次の役員を置く。
   代表
   副代表
   全国総本部長
   事務局長
   事務局次長
   執行役員
   常任理事
   会計幹事
   顧問

七、本会に次の機関を置く。
   総会
   常任理事会
   執行役員会

八、放送は世論力テレビ局から行うが、版権は取材者に帰属し、
   その保存は戦場体験放映保存の会によるものとする。

九、戦場体験放映保存の会総会を年一回開き、業務、会計等の承認を求める。
   本会の会計年度は毎年四月一日から翌年三月三十一日までとする。
また、総会は必要に応じて臨時に開くことができる。

 

▲規約朗読
  V 役員選出

代 表:上田哲 (NHK記者を経て、国会25年。一貫して世論運動を継続)
副代表:川上剛太郎 (経済学、音楽比較文化論の名誉教授)
     伊佐治林造 (長く人権運動に携わっている。 名古屋総局長も兼任。)
     鵜野義嗣(執行役員会会長兼務)
     金秋蔦雄(常任理事会議長兼務) 
全国総本部長:中田順子
事務局長:清水義仁
事務局次長:安徳暢子、瀬川義夫、提橋律子、田所智子
執行役員会
常任理事:ステーション責任者、「百万の声」会員
会計幹事:飯田春雄
顧問:日本大学経済学部教授・憲法学者 粕谷進先生、
    戦争体験を語り継ぐ「朝風の会」会長 谷田川和夫さん
    「戦争を語り継ぐメーリングリスト」 多田清さん


▲副代表の伊佐治氏
六. 新役員挨拶  
 
七. 宣言文採択

 私達は、2004年12月25日、次のような呼びかけ文で運動を開始しました。

気づいたことがあります。
 戦争が終わって60年。痛切な「戦場体験」がまもなく消え去ってしまおうとしていす。

 この体験は現在ほぼ80才以上の方々にしか残っていないものだからです。
戦争を知らない若者たちとの世代ギャップも拡がります。
 いま日本が大きな転換期を迎えていることは誰もが感じています。それだけに、この大切な歴史の遺産を正確な史実としてしっかり刻印しておかなければなりません。

 この仕事は視聴率や採算性を考えては成り立ちません。ボランティア活動だからできることなのです。私達がしなければ、誰がするのでしょう。
 この仕方を拡げ、次の、また次の世代のために全国ライブラリーとして保存しておくことを目指します。
これは、政治信条、宗教、年齢、職業、地域、性別、などを一切超える全世代共通の遺産ですから「無色、無償、無名」を原則とし、広く賛同者を募ります。

 私達は今日この日、このような熱意あふれる人々が集まり、いよいよ具体的な行動を起こすことができる人材、規則、組織ができました。
 取材と活動の拠点としてのステーションを全国規模で拡大し、先達の体験をぜひ語り継ぐ運動をぜひ成功させます。

 以上、宣言します。
2005年5月14日 戦場体験放映保存の会


▲宣言
八. 閉会宣言
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